華麗に、また楚々として、日本の野山や里を優しい色に染め上げる桜。桜の開花とともに私たちの心も春の歓びにあふれます。今月は人気画家が描く全国各地の桜景色の中から、お勧めの作品５選をご紹介いたします。

金子東日和　川辺春麗（京都市旧京北町）

川辺春麗（京都府旧京北町）　油彩8号　528,000円（税込）
民家取材をまだ地図に頼っていた頃、道を間違えたために偶然出合うことができた民家があった。この作品も道に迷い、何かに導かれるように出合った、桜咲く川辺の民家である。偶然の出合いがこの光景を描かせてくれた。（金子東日和）

遊馬賢一　新緑の川辺

新緑の川辺　油彩6号　352,000円（税込）
富士山が雲に隠れてしまったので、忍野の清流を川沿いに歩いていくと、何気ない穏やかな風景に絵心を誘われました。少し上では河岸工事が始まっていたこともあり、自然のままの川岸に改めて魅力を感じました。（遊馬賢一）

鎮西直秀　瑞兆桜・天橋立朝明

瑞兆桜・天橋立朝明 ミクストメディア特３号（40.9×20.5cm）　220,000円（税込）
古事記に「天の浮橋」として登場する天橋立。いにしえより日本人に愛され続けて今日に至った日本の宝だと感じています。（鎮西直秀）

由 眞知子　桜花の舞

桜花の舞　油彩6号　165,000円（税込）
満開の桜の花が咲くのを見るにつれ、たくさんの思い出がよみがえってきます。その甘くて切ない思い出を残してせわしなくすぎ去っていきます。（由 眞知子）

増田尚弘　校庭の桜

校庭の桜　油彩・アクリルP6号　132,000円（税込）
子どもの頃に見た風景はどれも視点が低く、すべてのものが大きく広いものとして記憶に残っています。満開の桜の向こうにある母校である小学校の校庭は、久しぶりに見るとこんなにも小さかったんですね。（増田尚弘）