今月のおすすめ作品<絵づくし2023セレクション-2>お知らせ
美術雑誌『一枚の繪』6・7月号では、毎年、巨匠から新進気鋭の若手まで150人を超える現代作家の最新作を一堂に掲載する特別号を企画し、大変好評を博しています。今年掲載された235点の作品の中から、先月に引き続きおすすめ作品5点をご紹介いたします。
久保博孝 佐倉ラベンダーランド
ラベンダーの紫色が大好きでよく描きます。この作品は地元・千葉にあるラベンダー園です。オーナーが元市長さんで、北海道の富田ファームのオーナーとも親交があったとか。この園がとても気持ち良く、皆さんも大変親切なので、気に入っています。(久保博孝)
池田清明 窓辺のバラ
窓辺のバラ 油彩6号 528,000円(税込)
このバラは伊勢に住むバラづくり農家から送られてきたもので、伊勢神宮にちなんで「神様のバラ」と命名されています。芯がしっかりして長持ちのするバラで、凛とした姿が美しいと思い描きました。(池田清明)
西房浩二 Torun・雨あがり
Torun・雨あがり 油彩6号 462,000円
数年前にポーランドのトルンにスケッチに行きました。スケッチの途中でひどい雨になり、雨宿りをしましたが、なかなか雨は止まず、カッパを着てスケッチしました。傘をさしてもスケッチブックはびちょびちょで、塗った水彩が流れていくほどでした。しかし、少しの時間だけ雨が止み、景色が一変し、雲がすごい速さで流れていきました。雲と水面に映る空がとてもきれいでした。また以前のように、自由にスケッチに行ける日が来ることを待ち望んでいます。(西房浩二)
寺久保文宣 小さなシンフォニア
小さなシンフォニア 油彩SM 165,000円
花の姿を借りながら、画面全体を花としたい。ルノアールはドラクロアの『シオの虐殺』を指して、「この絵は一つの花束だ!」と評したようです。ここには絵画の絵画たるもの、大いなる秘密がある。それに遠く及ばないものの、わが「シンフォニア」には、小さき中にそんな大それた願いも入っています。(寺久保文宣)
中谷時男 白神の森
白神の森 パステル5号大(25.8×35.5cm) 165,000円(税込)
長い間、描き続けてきた白神山地のブナ林の深い紅葉とひこばえの幼木の黄葉。パステルが主な画材であるが、コンテやアクリルもあわせて使っている。(中谷時男)