今月のおすすめ作品<多様な水彩表現>お知らせ

シェアする

透明感を活かして光を表現する。自然界の微妙な色彩を混色で作りだす。金箔をほどこして独自の世界観を創る――今回は、水彩の多様な表現を楽しめるおすすめ作品5点を紹介します。

あべとしゆき 「柳と光」


「柳と光」 水彩6号大(38.3×29.3cm) 187,000円(税込)
緑は私にとって一番に心が休まる色です。時間があると、ぼんやりと緑の葉を見ていることがあります。風と光に揺れる緑はとても美しく、いつまでも見飽きることがありません。自然の緑を描こうとして最初にしたことは、ビリジアンを捨てることでした。青と黄色とオレンジの混色でほとんどの緑はつくることができます。時々、彩度を落とすためにバイオレットも使っています。(あべとしゆき)

茅野吉孝 「陽射し」


「陽射し 水彩6号大(27.3×41.0cm) 198,000円(税込)
かやの・よしたか
水面に微かに揺れる木々の陰影。穏やかに漂う水面の表情をブルー系の色を何色か混色しながら表現しています。自然から受ける光が柔らかく感じられ、水面は差し込む陽射しが美しく感じられました。(茅野吉孝)

白井洋子 「蘭とブルーローズと檸檬と」


「蘭とブルーローズと檸檬と」 水彩6号 264,000円(税込)
しらい・ようこ
古代では金は太陽と同様、神聖で魔力を持ち不滅とする考えがありました。青は永遠性であり、無限の空間、時間と空間、精神性を表します。青い花は精神的な幸福を……。金箔を背景に白いカトレア、黄色い檸檬を加え、何か清楚で敬虔な心を表現できたらと思いました。(白井洋子

滝沢美恵子 「ひととき」


「ひととき」 水彩10号 330,000円(税込)
たきざわ・みえこ
娘と歩く散歩道、他愛ないおしゃべりが続く。ふと振り向いたあなたは、あどけなさが少し残る美しい娘に成長していた。巣立っていく日も近いだろう。急にこのひとときが特別なものに思えてきた。(滝沢美恵子

蛯子真理央「森の朝」


「森の朝」 水彩4号大(24.0×33.1cm) 121,000円(税込)
えびこ・まりお
普段、風景を多く描いているので、黄色は多少絵の中に入ってくる。ただそれは春の花だったり、秋の木々だったりとあくまで限定的。今回は黄色い具体物というより、光の表現としてイエローを強調してみた。(蛯子真理央