Spotlight-画家インタビュー 花岡寿一Pickup
花岡寿一「タソガレ」 テンペラSSM 99,000円
花岡寿一「ヒトトキ」テンペラS6号 231,000円
花岡寿一「オモイデ」テンペラ4号 132,000円
花岡寿一「ウタゲ」テンペラ10号 330,000円
ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画に触発されて画家を志し、テンペラと出会って古典技法に魅せられたという花岡寿一先生。十年以上にわたって描き続けている王女像の連作は特に人気が高く、優美な物語の世界に観る者を誘ってくれます。「王女シリーズ」誕生のきっかけ、人物造形や衣装について、テンペラ画について、今年の個展に向けてのメッセージなどを伺いました。
花岡寿一先生
ヨーロッパの古城で暮らす王女
Q.物語性のある「王女シリーズ」の誕生のきっかけと、王女のキャラクター設定についてお聞かせください。
花岡:「王女シリーズ」誕生のきっかけは、物語の中の一場面として人物像を描きたかったのと、特別な女性像を創造し、長期的に描き続けたかったからです。
王女の時代背景は架空ですが、モデルになっているのは十六世紀で、イタリアとスイスの湖が見える古城で暮らす王女、イタリア人の父と日本人の母のハーフという設定です。
人物造形や衣装のヒント
Q.架空の人物である王女の造形や衣装、背景等を描くにあたって、参考にされているものは。
花岡:主に二つあります。一つは、映画『スターウォーズ』のエピソード1でナタリー・ポートマン演じる、パドメ・アミダラです。架空の惑星の女王であり、若くして敵と戦う頼れる民衆のリーダーという設定で、素朴なコスチュームの中に可愛らしさ、ゴージャスなコスチュームの中に勇ましさがあり、強く影響を受けています。
もう一つは、テレビドラマシリーズの『ボルジア家』で、衣装はとても参考にしています。
私は幼少期からマンガやアニメに親しんできて、そのキャラクターを描いて遊ぶ毎日でした。今もその延長線で人物像を描いているような気がします。これからも、あの頃に味わったワクワク感を抱いて描き続けていけたらと思います。
テンペラ画に魅せられて
Q.テンペラ画を始めたきっかけやテンペラの魅力について教えてください。
花岡:テンペラに出合ったのは画塾で古典絵画を模写した時です。絵を習い始めの頃、西洋画=油絵という認識でしかなかった画学生でしたが、画塾の先生と話しをする中で、テンペラは水溶性だという事実を知り、ショックを受けました。
それを機に古典絵画技法に興味を持ち、勉強しました。ボッティチェリの作品は今でも参考にしています。
Q.近作について
花岡:「サダメ」-自分の運命を神に委ねようとしている王女。解き放たれた雰囲気を描きたいと思いました。
「カゼノサソイ」-春風に誘われ、新たな一歩を踏み出そうとしている王女。風に舞う長い髪をポイントに描きました。
「オチツク」-安堵の表情を浮かべる王女。力が抜けた素の表情を表現しました。
「ムキアウ」-自分自身と向き合い、考えを巡らせている王女。動きを持たせないポーズで王女の勇ましさを表現したいと思って制作しました。
女王のさりげない日常をテーマに
Q.今回の個展に向けて、見どころやメッセージをお願いします。
花岡:「女王シリーズ」の新作を出品します。王女のさりげない日常を絵にしました。王女の表情はもちろん、窓から見える風景や時々登場する黒猫も見どころです。また一枚一枚、「王女物語」の一場面ということを想像して見ていただけると幸いです。
◎花岡寿一 はなおか・じゅいち
1968 広島県尾道市生まれ
1992 名古屋芸術大学美術学部洋画コース卒業
2000 光陽展安田火災美術財団奨励賞
2003 光陽展文部科学大臣奨励賞
2005 絵の現在選抜展金賞
しんわ美術展グランプリ受賞
2006 光陽展光陽会賞
ギャラリー一枚の繪にて個展(’08、’13、’26)
2012 光陽展第60回記念展会員記念賞
2014 光陽展東京都知事賞
2015 王女シリーズを描きはじめる
2018 光陽会退会
2019 伊勢丹新宿店にて個展
2020 銀座・京橋サムホール公募展2020優秀賞
2023 福屋八丁堀店(広島)にて個展
現在 無所属

