Spotlight-画家インタビュー 伊土晋平Pickup
伊土晋平「微風」日本画P8号 220,000円
伊土晋平「スズメと猫」日本画P6号 165,000円
伊土晋平「紅葉のいろ」 日本画P6号 165,000円
伊土晋平「潮が引いて」 日本画P8号 220,000円
伊土晋平「島の色」日本画P4号 110,000円
伊土晋平「桜咲くころ」日本画6号 165,000円
展覧会情報-伊土晋平 日本画展
猫や野鳥、水辺の小動物など、身近な生き物たちを四季の自然とともに描く日本画家、伊土晋平先生。モチーフに注がれる作家の温かな眼差しと柔らかく優しい岩絵具の色彩が相まって、その作品には心安らぐ世界がひろがります。日本画との出会い、モチーフとしての生き物たちの魅力、お気に入りの取材地、近作へのコメント、ギャラリー一枚の繪での個展に向けてのメッセージなどを伺いました。
伊土晋平先生
岩絵具の柔らかな色合いで
Q.プロの画家を目指すようになった経緯と、日本画との出会いや日本画の魅力について教えてください。
伊土:最初に公募に出したのが「一枚の繪」の全国日曜画家コンクールで、そのうち「プロを目指す」という言葉に惹かれ、「絵の現在選抜展」に応募し始めました。初めの頃は無謀とも言える技術でしたが、2020年に入賞でき、プロの画家としての活動ができるようになりました。
日本画は、2000年頃、義姉から道具一式を譲ってもらい、入門書を買って独学で描き始めました。
日本画で使う岩絵具は柔らかな色彩で、私がモチーフとしている日本にいる生き物は穏やかな色合いが多いので、彼らを描くには適していると思います。
生き物たちの動きを表現したい
Q.生き物たちのモチーフとしての魅力や楽しさ、また描くうえで注意していることや苦心されることは。
伊土:生き物の魅力は姿や形より行動にある気がしますが、猫が爪とぎしたり、小鳥が毛づくろいするのを絵にしたくても、静止画で表現するのは困難です。それでいつも、少しでも動きのある所を描こうと苦心します。
猫のモデルは一緒に暮らす茶トラの猫で、彼は地域猫でもあって外に出るため、屋外のスケッチが可能です。野鳥は、家の前が川なので数も多く、いつでも観察できます。
豊かな自然の中で活き活きと
Q.生き物を取りまく自然や四季の描写も印象的ですが、お気に入りの取材地や季節などについて教えてください。
伊土:沖縄の美しい景色や川辺の緑豊かな自然の中では、生き物たちが活き活きとして見えます。その感じを表現したくて周辺の環境も描き込んでいます。
海の背景は、沖縄の久米島が多いです。広大な自然のビーチがあり、魚やカニにすぐ出会えます。
緑の背景は、家の前を流れる空堀川沿いがほとんどです。紅葉も美しいですが、苦手な冬の連想からモチーフとしては少ないです。こうして緑の春と海の夏の絵が多くなっていると思います。
Q.近作について
伊土:「春近し」-力強くなってきた春の日差しを楽しむ猫と、ひと足先に咲いた草花を組み合せました。地面の盛り上がりでお尻が押されて太っているように見えますが、毛の模様が複雑なのでそのまま描きました。
「微風」-久米島の遠浅の海は底の光の模様が水面の上から見えるので、その美しさを描きたかったものです。鳥はシロチドリで、海面近くをよく飛びます。
「スズメと猫」-スズメが落とした桜の花が猫の頭にのって、敵対する者同士でもちょっとした関わりを持てば共存できるのでは、というメッセージを込めました。
「紅葉のいろ」-空堀川の光景で赤いのは木の実だけですが、向こう岸の木と枝に止まらせたヤマガラがオレンジ色なので、このタイトルにしました。
「潮が引いて」-久米島の光景です。カニはスナガニという種類です。砂浜に穴を掘って隠れていますが、掘り出されて逃げられないと悟り、ヒトと闘おうとしています。うっすらとした海水の表現が難しかったです。
身近な生き物の魅力を
Q.ギャラリー一枚の繪での個展に向けてメッセージをお願いします。
伊土:日本画といってもモチーフが身近な生き物ばかりですので、気楽に観ていただけると思います。彼らの魅力が伝えられたら嬉しいです。
◎伊土晋平 いど・しんぺい
1961 大阪府に生まれる
1984 早稲田大学理工学部建築学科卒業
2003 全国日曜画家コンクール日本画部門銅賞
2005 全国日曜画家コンクール日本画部門銀賞
2010 全国日曜画家コンクール日本画部門佳作
2015 全国日曜画家コンクール日本画部門金賞
2020 絵の現在選抜展銅賞
