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TOPICS−新着情報
一枚の繪 絵画展
会期
2020年7月2日(木)〜7月8日(水)
会場
宮城・仙台 藤崎 本館6階 美術ギャラリー
10:00〜19:00 (最終日は16:30閉場)
TEL 022-261-5111
営業日や営業時間は都合により変更になる場合がございます。

展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ
どんな時でも絵を楽しむ心を
伝え続けたい


「絵描きの仕事は作品を制作してより多くの人々に楽しんでいただく事です。それなのに展覧会などが軒並み閉じられ、観ていただける場を失い、『不要不急』という形に一括りにされたとき、無力を感じずにはいられませんでした。けれど『絵を楽しむ』という文化が古来から続いているのは、人間らしい営みに必要不可欠だからです。こういう時だからこそ、どんな時でも絵を楽しむ心を伝え続けたいと思います」

お話をおうかがいしたのは5月の末。ようやく緊急事態宣言が解除され、人の波が徐々に街なかに戻りつつある頃。このコロナ禍。小野先生は、出品され3月に開催するはずだった第96回白日会展が、展示まで済みながらもコロナ禍の影響を受け中止の憂き目にあいました(ただ、この回で準会員に推挙されました)。さらに、理事を務める日本水彩画会の展示(第108回展)も中止。主宰されている絵画教室をはじめ、カルチャー教室、大学の講義も休止・休講を強いられた春を過ごされていらっしゃいました。
そんななか、ひとりの画家として、美に携わるひとりとして「どんな時でも絵を楽しむ心を伝え続けたい」という思いが以前にもまして強くなっていったのではないかと推察するのです。

小野先生は昨年、長年参加していらした美術団体の水彩人を退会され、研究団体を標榜、中山忠彦先生(芸術院会員)会長を務める白日会に作品を出品するようになりました。以前、その理由をうかがった折、審査する側にいることが多くなっていて、審査される側になってみたいというようなことをおっしゃっていました。画家としてのキャリアを考えると、相当な冒険ではないかと思うとともに、創作家として現状に満足しない、ジャンルは違えど俳聖・松尾芭蕉の言う「昨日の自分に飽きる」心持ちで、新たな挑戦に挑んだのではないかと感じました。女子美術大学では日本画を学び、昭和会展(当時は油彩作品がほとんどを占めていた若手、中堅のための公募展)で昭和会賞を受賞(2001年)、学生時代から出品している日本水彩画会では内閣総理大臣賞を受賞(2005年)と確かな評価を得た後の、この更になるチャレンジ精神には、ただただ頭が下がるばかりです。

ワクワクした初心を思い返す
小野先生は2017年から毎年1冊、人物、花、風景とモチーフごとに詳述した技法書シリーズ(『小野月世の水彩画人物レッスン』『〜花レッスン』『〜風景レッスン』日貿出社刊)を刊行し、昨年完結しました。技法書を数多く出されている小野先生に基本に立ち返ることはありますかとお聞きすると、

「描くときには常に新しい気持ちでモチーフに向かっています。色に関しても新しい色の組み合わせや新しい表現方法などを探っています。基本には常に忠実なので、敢えて立ち返ることはないのですが、描くことに一生懸命になりすぎて感動を忘れそうになった時、ワクワクした初心を思い返して反省したりします」

と、技術的なことに関してではないところに、重きを置いていることに日頃の制作の姿勢、対象に向かう眼差しの奥深さを感じます。シリーズの技法書のそれぞれのページを繰ると、そこには単に技法を習得するだけでない、対象に「感動」すること、「絵を楽しむ心」も、しっかりと伝わってきました。

光あふれる幸福な時間を
永遠に閉じ込めた作品を


仙台では3回めとなる今回の個展。見どころをおうかがいすると、

「当たり前の日常の何気ない時間をいつも絵にしてきましたが、その日常が当たり前でなくなってしまった今、光あふれる幸福な時間を永遠に閉じ込めた作品により深い愛着が沸いています。展示をご覧になってくださる方々にも明るく幸せな時間を届けられたらと思っています」

「人間らしい営みに必要不可欠」な「絵を楽しむ」こと。まだコロナ禍の第二波に対する不安はないとはいえないけれど、そんな時だからこそ絵画の力が私たちには必要です。感染対策という緊張感を持ちながら日々を暮らすなか、ほんのひと時、小野先生の作品を前にして「明るく幸せな時間」を過ごしていただきたい―。藤崎の美術ギャラリーは、そんな「幸福な時間」につつまれていることでしょう。
小野月世 水彩展
小野月世先生
小野月世 水彩展
「夕刻の入江」水彩4号大 税込132,000円
小野月世 水彩展
「果物籠」水彩3号大 税込99,000円
小野月世 水彩展
「秋の小径」水彩3号大 税込99,000円



 

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