光彩に宿る霊力を描いて観る者を励ます―鎮西直秀
続いては、美術界の最前線で活躍し、太陽や月が放つ光彩の霊力を、安寧への祈りを込めて描き続ける鎮西直秀先生。1953年高知県生まれ。東京藝術大学在学時に、現代洋画精鋭選抜展で金賞を受賞。その後、パリ・サンターヌ画廊で個展を開催。現在でも新たな表現を模索し続けながら最前線で活躍されております。世界各地の情景—アフリカの砂漠の動物たちやアメリカ・グランドキャニオンの絶景、さらに沖縄の海景から富士山をはじめとした名山の山並みまでをモチーフに、燃えるような陽の光、月光の射すような明かりに画家の思いを乗せた表現は、見るものの心を時に和ませ、時に励ましてくれます。「やはり今描くべきは眩しく輝く強烈な光彩だと感じています。毎日耳に入るニュースは、心を押し潰される様な事ばかりなので、自らを奮い立たせる為にも目映い彩色を欲しているのです」と、コロナ禍のなかでの制作を経て感じた鎮西先生の思いは、画面に放出された光の表現に込められています。 |