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展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ
 
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展

会期   2021年8月19日(木)〜8月25日(水)  10:30〜19:00 (最終日は16:00閉場)

会場

千葉・船橋 東武百貨店船橋店 5階5番地美術画廊  TEL 047-425-2211
営業日や営業時間は都合により変更になる場合がございます。

《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展

展覧会プレビュー 展覧会担当者に聞く 展覧会の見どころ

《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
原 尚子先生
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
『花菖蒲』 油彩F15号
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
『ひまわり』 水彩6号大
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
『ヒメユリ』 水彩6号大

 花や果物などの静物から人物画など、生命の輝き描き続ける原尚子先生。
 今回の展覧会開催を控えて、画家になるまでの道のりから、今回の展覧会に向けて、お話しをうかがいました。

 

藝大入学までの絵の道

 原先生は兵庫県生まれ。小さい頃から絵を描くことが大好きな少女で、「ずっと絵を描いてきた理由は、やっぱり人に対する興味がいちばん強かったからです」だったそうです。よく描いたのは人に関係するもの(顔や手、足、靴など)で、小学校の時はクラスメートから絵を頼まれ、授業などで描いたものは、先生が市や県の公募展に出品したほど力のある作品を描いていました。その中の一枚は、県展(子供の部)で特選を受賞しました。

 「小学校3年生の時に、本物の絵描きだと思うような図画の先生がいたんです。宮田先生という方で、おじいさんのようなご年齢でしたが、ある時授業で、今日はこんなお話をしましょうと。『子供を食べてしまう女の人がいて、神様が《お前が死ぬ前に治せるかもしれないから、私がお前に与えるを大事に食べなさい》とざくろの実をあげました。ざくろの実は子供と同じ味がするからそれをひと粒ずつ食べれば、お前は子供を殺さなくて済むから、それを固く守りなさい』という話をした後に、黒板にチョークで、何も見ずにフリーハンドで描いた絵がものすごく素晴らしかったんです。こんな力を持った人がいるんだと思いながらも、この人も人間だからいつか私も絵描きになれるかもしれないと思ったのが、絵の道に進むきっかけだったのかもしれません」

 高校生になってからは、地元の市以外の近隣の市展などにも出品。明石市の市展では市長賞を受賞。高校卒業後、浪人生活を経て東京藝術大学へ進学しました。

 

脇田和と小磯良平―良き師との日々

 藝大1、2年時の基礎課程時代は当時の指導教官だった脇田和先生から、滅多にもらえない満点をもらうなど、さらなる高い画力を身につけた原先生。小さい頃から公募展で賞を獲るほどの画力の持ち主だっただけに、技術に関しては群を抜くほどでした。

 「私は、描ける人間だったんです。ものを描くのは、描けるんです。私は、子供の頃からどういうわけか描けたんです。これは性質があって、体系的にがっちり順番に描いていくタイプの人と、スラッと、何気なく手が走っちゃうタイプと。私は後者だったんです。だから1、2年生の時(基礎課程の時)に脇田先生についたんですけれど、先生から、描く力はこれで良いから、あなたがもし一歩進めるとしたら、マチエールの勉強をなさると良いですと。藝大のキャンパスの中にあった大きなサルスベリの木を描いたら、ものすごくよろこんでくださって、満点をくださったんです。
 3年生になった時に、私は望んで小磯先生の教室に入ったんです。私も神戸出身で、小磯先生も同郷。(先生も私も)どうせ神戸に帰るだろうから、(帰郷しても)ずっと続けて先生につけると思ったし、小磯先生の《声唱》という絵、ああいう絵が好きでしたから、とてもうれしかったです。
 小磯先生とは、先生と生徒というよりは、娘みたいというか。女の子だからか、もっと近い感じだったんですね。
 ある時、裸婦を描いていて、私は写実は自分で自信があったんですが、時代のせいでしょうか、まわりの皆が抽象的に描いていて、そこで私も抽象画風に描いてみようかなと思って体をキューブみたいに、(人体の)曲線を直線の感じに描こうと、具象で描いていっていたものを少しずつ箱(キュビスム風)にしていったんです。先生はその途中で見に来られて、「この足のウラはこれはいい。すごいと思う」と。足の裏はまだキューブにしていなくて、先生がほめたところは足の裏だったんです(笑)。ちょうど(キューブに)つきつめていたところだったんですが、先生は「これ(足の裏)をやりなさい、これをつきつめなさい」と先生がおっしゃった時に、私は腹が立ってしまって(笑)。
 小磯先生はとってもやさしい先生で、(私を)娘みたいに思ってくださったんだと思います」

 
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
『バラ』 水彩6号大
 
《季節の誘い》花・華・はな 原 尚子 作品展
画面に集中して制作する原尚子先生 

生き物の命を追い求めて

 大学卒業後は、小磯教室の先輩だった原秀樹先生とご結婚。個展やグループ展に作品を出品し続けながら、昭和会展(若手画家の登竜門の公募展)や企業カレンダーなどに作品が抜擢されるなど現在までに数多くの作品を発表しています。

 「私は、ほとんど子供を中心に描いたものを展覧会に出品していました。
 テーマは子供が主なのですが、個展をするにあたって、子供だけではなくて、他のモチーフを描けるなら描いた
方が良いと画商さんに勧められて、花や静物を描くようになって少しずつモチーフが増えていきました。静物画は、ヨーロッパでも生きているものを描く際には、花だったら手折ったものや小動物などは死んだものなどを画架の前に置いて、「もの」に変えて、屍を描くのが静物画(ヴァニタス画)、ということなんですが、私は、とってきたぶどうでも桃でも、そのものの持っている、見た時に感じる生命力、命の輝きというか命そのもの。そういうものをできるだけ自分の中で密に濃度を高くして、命の輝きを描きたいと思っています。それは子供だって、お花だって同じなんですね。お花を描いたら香りがするようなお花を描きたいし、子供を描いたら笑い声が聞こえる子供を描きたいというのをずっと思って描いてきています。赤ちゃんからおじいさんまで、世代を超えてみんなに伝わるような表現がしたいんですね。そういう絵描きになりたいと思っています」

 

 今回の個展に向けておうかがいすると、

 「東武百貨店船橋店で"花"の絵を発表させて頂けることになりました。花のみの個展は、考えてみれば、銀座の画廊で1回、この度で2回目です。これまでの、88回の個展は、子供のはじける可愛らしさをテーマにしたものを中心に発表して来ましたので、今回はどんな展開になるのか、ドキドキです。
花の歌が流れるような、かぐわしい匂いがあふれ出るような。そして何より、地面からおいしい栄養と水分を吸いとり、グンと力強く生きている存在を…。
花は、美しい色を、一つとして同じではない形を、私達に魅せてくれています。
あまり作らず、自然なあなたたちの気高さを描くことに、私は夢中です」

 2回目になる"花"が主題の個展への画家自身の期待は同時に、観る者の期待とも重なるもののように感じます。気高くて可憐な、そこはかとない力強さを醸し出す花のタブローに囲まれた展覧会場の華やかな雰囲気に、私達は眼福されることでしょう。

 

はら・なおこ

兵庫県に生まれる
1968年 東京藝術大学卒業(脇田和教室、小磯良平教室)
1973年 藝大昭和43年度卒業の女子学生によるグループ トゥエルヴ結成・会員
1977年 昭和会展招待出品 日動展出品 太陽展出品 ミニヨン展出品(以後毎年) カレンダー(企業、金融関係)抜擢多数
1980年 個展(〜現在まで84回・主題は子ども、花、静物、肖像)
1991年 作品集『天使の詩機戞福愿兄箸了II』は2001)刊行
1994年 藝大昭和43年度卒業生による10月会結成・主幹
2001年 月刊誌3誌表紙絵担当
画廊企画個展88回
現在 無所属

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