Spotlight-画家インタビュー 松尾直子Pickup

シェアする 
「貴婦人のティータイム」 水彩10号大 275,000円

松尾直子「貴婦人のティータイム」 水彩10号大 275,000円

「秋彩 池のほとりで」水彩4号大 110,000円

松尾直子「秋彩 池のほとりで」水彩4号大 110,000円

「グリーンベール」 水彩8号大 220,000円

松尾直子「グリーンベール」 水彩8号大 220,000円

「黄昏の関門海峡」 水彩4号大 110,000円

松尾直子「黄昏の関門海峡」 水彩4号大 110,000円

「秋の詩」 水彩5号大 143,000円

松尾直子「秋の詩」 水彩5号大 143,000円

「東大銀杏並木」 水彩4号大 110,000円

松尾直子「東大銀杏並木」 水彩4号大 110,000円

「初恋便り」水彩S5号大 165,000円

松尾直子「初恋便り」水彩S5号大 165,000円

シェアする

水彩のみずみずしい筆致と色彩で花や静物、風景を描く松尾直子先生。心惹かれるモチーフ、色遣いについて、留学時代のエピソードや今秋ギャラリー一枚の繪で開催される個展に向けてのメッセージなどを伺いました。

松尾直子先生

ありのままの自然の営みに魅せられて

Q.心惹かれるモチーフや取材地について教えてください。
松尾:学生時代は花には全く興味がなかったのですが、絵画講師の仕事をきっかけに花に魅せられていきました。お教室の方々がお庭に咲いた花を手折ってモチーフに持ってきてくださり、その美しさや愛らしさはもちろんですが、同時に逞しい生命力の輝きに魅了されていきました。自由奔放に曲がった茎に大小様々な不揃いの花弁、虫食いだらけの葉っぱなど、そこにはありのままの自然の営みがあり、尽きることのない魅力を感じます。
特に思い入れのある花器や、美しさに心引かれたモチーフがあるときは、果物や木の実などと組み合わせたりして静物画も描きますが、花そのものに魅了された時は花瓶は省き、自然のままの伸びやかさを損なわれないよう、作り込まない工夫をしています。
風景画は、現場でのスケッチと現地で撮った写真を参考にアトリエで仕上げることが多いです。四季折々姿を変える自然や、その傍らで暮らしがあるからこそ、温もりを感じる風景に心ひかれます。

三原色のバリエーション

Q.色遣い、混色などについてのお考えをお聞かせください。
松尾:パレットには赤青黄の三原色のバリエーションを多く並べています。例えば透明度の高い色と不透明の色、顔料の力が強く発色が良い色など、一見同じ色味でも特徴が際立つ色は、混色の際、色味だけでなくニュアンスを伝えたいときにとても役立ちます。また補色を取り込むことで深みある影色を、三原色による混色グレーで色味に奥行きがでるように工夫しています。絵具はウィンザー・アンド・ニュートンを主にシュミンケやラウニーなども使っています。
 

イギリス、イタリアの留学生活

Q.イギリス、イタリアでの留学時代はどのようにお過ごしでしたか。
松尾:20代の頃、イギリスに1年ほど、その後イタリア・フィレンツェに移り住み、3年ほど美術留学をしました。幼い頃からよく読んでいたアンデルセン童話の挿絵に描かれていた古く歴史あるヨーロッパの街並みに強い憧れがありました。旅行好きの両親がよく海外にも出かけていたのでその影響も大きいと思います。いつしか私もヨーロッパの地で大好きな絵を学びたいと思うようになりました。
もともと自立心旺盛な質なので、留学時代はホームシックとは無縁で、むしろいつか帰国しなくてはいけないのかと考えるだけで胸が苦しくなるほど現地での生活は充実していました。学業はもちろんですが、長期休暇を使ってヨーロッパ中をスケッチブック片手にバックパックで歩いたり、日本からでは遠すぎるアフリカにも今のうちにと何度か出かけたりしました。そのための日々の節約は全く苦にならなかったです。当時の思い出は色褪せることなく今も変わらず心の真ん中にいます。
描くモチーフは違っても絵を描く喜びは変わりません。子育てが終わりに近づいている今、いずれまた当時の記憶を頼りに旅に出る日を夢に描いています。

Q.近作について
松尾:「貴婦人のティータイム」-お教室でのモチーフです。生徒さんがご用意くださいました。上品な白薔薇と美しい琥珀色の紅茶の組み合わせがとても綺麗で心惹かれました。エレガントな雰囲気を作り出したくて、いつもよりも丁寧に時間をかけて描きました。

「秋彩 池のほとりで」-さいたま市大宮公園にある池のほとりでスケッチしました。ここはお教室でも何度も写生している馴染みある写生スポットです。穏やかな秋のひと時を感じてもらえたら嬉しいです。

「グリーンベール」-知人宅に咲くアナベルを描かせていただきました。いざ描き出してみると、繊細なレースのような華奢な花弁と青々と生い茂る生命力溢れる美しい緑の葉に魅せられました。繊細さと逞しさが共存した不思議な魅力が出せた良い作品になったと思っています。

「黄昏の関門海峡」-高層階の一室から見る美しい関門海峡の眺めです。黄昏色に染まる夕空に港の灯りがまるで宝石箱のように煌めいて素晴らしい光景に感動しました。

モチーフの声を聞き対話しながら

Q.今回の個展に向けてメッセージをお願いします。
松尾:四季折々美しく咲き誇る花々や色づく果実、日々の暮らしの中にある身近な自然を描きました。絵を描いているとモチーフの声が聞こえてくるように感じます。気のせいかもしれないその声に耳を傾け対話するような気持ちでいつも制作しています。
そんな自然との語らいの中で受け取ったメッセージが作品を通して見てくださる方々に届いたらと願いを込めて、サブタイトルを「花の歌 風の声」としました。

松尾直子 まつお・なおこ
1973 東京都に生まれる
1996 イギリス留学The International School of Exeter
1997 イタリア留学The Art Institute of Florence Lorenzo de’ Medici(~’00)
    Fine arts科専攻 diploma取得
    Firenze VIALARGA ギャラリーにて選抜学生展出品
    Rosenclaire Summer Workshop参加
2001 サロンデボザール展入賞、
    米911チャリティーアート展出品、買上
2003 日本の自然を描く展、大翔展出品
2010 日本水彩画展出品(~’16)
2016 埼玉県展 県庁貸出展示
現 在 Atelier Nana主宰 埼玉、東京、横浜、名古屋等で水彩・油彩画講師 個展多数