今月のおすすめ作品<この一枚を描きたくて>お知らせ

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印象派の巨匠モネは、「睡蓮」をモチーフに200点以上の作品を描き残しました。画家それぞれに、たゆまず追求し続けているテーマや大切なモチーフがあります。今月は、「画家を目指したのはこのモチーフを描きたいと思ったから」「これが私のライフワーク」-そんな想いと情熱をもって人気画家たちが描く「私のこの一枚」からおすすめ作品5点をご紹介いたします。

立川広己 ミモザの香り


ミモザの香り 油彩6号 297,000円(税込)
長年、私は新しい作風を求め、絵の基本を度外視して描いてきました。これからも私にしか描けない、独自の流儀の作品を描いていきたいと思っています。(立川広己

池田清明 エチュード


エチュード 油彩6号 660,000円(税込)
バイオリンを弾く長女の図は今まで幾度となく描いてきました。それをご覧になっていた方から「もう見ないでも描けるでしょう」などと言われたりしますが、とんでもないことです。同じような絵に見えてもその度に違うのです。私の作品はすべて写生で、そのときのモデルの姿を、モデルを前に写しています。(池田清明

葛西俊逸 涼風(白神)


涼風(白神)油彩4号 198,000円(税込)
澄んで瀬音を奏でる水。故郷の空や雲。清々しく立つ山々。静かに語りかけるような樹木たち。その匂いや風の音、その変化。野原を渡る風にそよぐ草。その感動を描きたくて――。そんな未だ捨てられない強い想いが、私が絵を描いている日々の原点のように思うのです。(葛西俊逸

鎮西直秀 瑞輝 薬師寺旭日


瑞輝 薬師寺旭日 紙に油彩特3号(40.9×20.5cm) 220,000円(税込)
最高の師は、自然であると思い至り、取材を重ね、いつしか朝夕の光彩が人の心を和ませ、漲る力を湧かすことができると気がつきました。それこそを私は描きたいと念じたのです。そして2011年3月、仙台での個展の際、東日本大震災に遭遇しました。そのとき、今、人の心を癒してくれるのは、満月の霊力だと直感したのです。 太陽と月の綾なす神秘の光彩が、私の絵心をときめかせているのです。(鎮西直秀

佐藤 哲 碌山美術館


碌山美術館 油彩M10号 1,100,000円(税込)
「絵描きは何でも描けないといけない」と教わった。確かに、さまざまなものを描くことができると楽しい。ひとつのテーマを追いかける人もいるが、人それぞれだからそれはそれで良い。私は何にでも挑戦するので、この方が似合っていると思う。作品の大きさもさまざまで、大作も描くが手のひらに乗るような小さな作品も描く。要するに、自由に楽しく描くのが好きなのである。碌山美術館は長野県大町市にあり、訪れる価値のある素敵なところである。彫刻家の荻原守衛ゆかりの美術館で爽やかな緑の空気が心地良い。(佐藤 哲