今月のおすすめ作品<春花爛漫>お知らせ

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待ちわびた春。暖かな優しい光が降りそそぐ中、とりどりの花たちがいっせいに咲き誇り、桜前線が南から北へと春の喜びを運んでいきます。今月は、爛漫と咲き乱れる桜と春の花の情景を描いたおすすめの作品5点をご紹介いたします。

鎮西直秀 瑞輝 高遠春光


瑞輝 高遠春光 紙に油彩特1号(13.7×27.3cm) 143,000円(税込)
信州伊那路の高遠城址公園から中央アルプスを遠望した作品です。1500本以上のタカトオコヒガンザクラが咲き誇り、「天下第一の桜」とうたわれる信州を代表する桜の名所です。(鎮西直秀

久保博孝 北に咲く


北に咲く 油彩6号 330,000円(税込)
北海道の夜桜です。月光の下、凛として立つ姿はとても印象深く、心の中に今でも咲いています。月明かりの中、じっと眺めていると目が慣れ、桜色も幹も見えてきました。周囲のものは省いて、月と桜だけを描いてみました。(久保博孝

小野月世 春のうた


春のうた 水彩5号大(27.3×37.0cm) 165,000円(税込)
この場所、実は後ろに富士山が見えています。ちらっと見えるのはその裾野です。富士山を描きたいのなら、富士山をメインの構図で描くべきで、手前の花はさらっと黄色を塗るだけで終わりにした方が富士山の雄大さが引き立ちます。今回は春の花がテーマなので、足元に咲き誇る水仙を主役にしました。ただ、足もとの水仙だけでは風景画といえないので、その花の咲くのどかな土手の様子が伝わる遠景を入れました。主役が花の場合は、花の色の美しさが優先され、周りの風景は脇役です。この作品では桜も脇役なので、少し鈍くしています。(小野月世

結城唯善 控えめな愛


控えめな愛 油彩10号 275,000円(税込)
乙女椿が静かに咲き、その傍らに佇む少女もまた可憐であった。今、このときの淡い光に照らされる花々や彼女の姿は、二度と戻らない儚い夢のようである。果てしない無常の切なさと鏡合わせの限りない美の絶唱である。私たちも皆、刻の花びらを散らす徒花なのであろう。(結城唯善

松尾直子 桜舞い散りて


桜舞い散りて 水彩6号大(29.3×41.5cm) 165,000円(税込)
春の訪れとともに待ちわびた開花の便り。いっせいに咲き誇る満開の華やかさに心躍りながらも、あっという間に散りゆく桜。陽光を浴び、儚くも美しく舞い散る桜吹雪に「どうか来春もまたこの場所で」と思いをはせて、絵筆を走らせました。(松尾直子