今月のおすすめ作品<初夏に薫る>お知らせ

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春から夏に向かうこの季節。初夏の風に乗って花々が薫り、その彩りはいっそうあでやかさを増していきます。今月は、女性作家が描く季節の花の作品から、おすすめ作品5点をご紹介いたします。

小野月世 「花便り」


「花便り」 水彩5号大 165,000円(税込)
花弁をふくよかにまとうバラたち。薄いオフホワイトの花が、やわらかな光で透ける様が美しく、にごらないように祈りながら色を重ねます。野ばらのような小さなピンクの花を添えて、女の子の夢のようなかわいらしさを演出しました。(小野月世

伊藤久美子 「朝の光」


「朝の光」 油彩4号 110,000円(税込)
朝起きて、アトリエの気温を調節して、毎日の画業のはじまりです。まだ家具が揃っていませんが、横浜元町のアトリエを借りました。そちらも体調により、ほぼ毎日通っています。窓からは川の流れが見えて、都会の音がします。外に出るとたくさんの友人たち。適度な緊張感が逆に心を奮い立たせるので幸せです。(伊藤久美子

湯澤美麻 「昼下がり」


「昼下がり」 油彩6号 198,000円(税込)
「一期一会」という言葉があるように、すべてのものはそのとき限りでしかない。今日会うあの人は明日には違うあの人になっているし、今日見た空は明日にはもうない。きらめきが見えた瞬間、想いが込み上げた瞬間、すべての忘れたくない瞬間を、絵具にのせて刻みたいと思う。(湯澤美麻

間瀬静江 「野苺」


「野苺」 日本画3号 308,000円(税込)
小学校の頃、学校帰りに友だちと土手の野苺を摘んだ記憶がある。甘酸っぱくておいしかった。また「野苺摘み」というと高校生の頃読んだシュトルムの小説「みずうみ」のワンシーンを思い出す。いずれにしても遠い遠い昔日の、甘い思い出である。

田所雅子 「窓辺の花」


「窓辺の花」 油彩4号 132,000円(税込)
私が選ぶのはいつも淡い色の花ばかり。いただいたうれしい花束には濃い赤のガーベラがありました。長く楽しみたくて毎日切り口を新しくし、窓辺に飾りました。あまり描いたことのない濃い赤のガーベラの影色を模索しながら、小さくても新しく挑戦をするのはワクワクするものだと思いました。(田所雅子