Spotlight-画家インタビュー 福本弥生Pickup

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「ラ・フランスのある静物」 油彩P10号 385,000円 

福本弥生「ラ・フランスのある静物」 油彩P10号 385,000円 

「花の色は(紫陽花)」油彩10号 385,000円

福本弥生「花の色は(紫陽花)」油彩10号 385,000円

「水仙」 油彩6号 231,000円

福本弥生「水仙」 油彩6号 231,000円

「ふたつの果実(ラ・フランス)」 油彩4号  154,000円

福本弥生「ふたつの果実(ラ・フランス)」 油彩4号 154,000円

「苺のある静物」 油彩3号 121,000円

福本弥生「苺のある静物」 油彩3号 121,000円

「times on the table」 油彩P20号 770,000円 

福本弥生「times on the table」 油彩P20号 770,000円 

「アマリリス」油彩 S4号 198,000円

福本弥生「アマリリス」油彩 S4号 198,000円

「祝福の花〜チューリップ」油彩P8号 308,000円

福本弥生「祝福の花〜チューリップ」油彩P8号 308,000円

「time on tha table」(2023年日展特選) 油彩100号 1,760,000円

福本弥生「time on tha table」(2023年日展特選) 油彩100号 1,760,000円

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静物画をメインモチーフに、日展特選受賞作をはじめとする大作から小品まで、光と影が織りなすドラマチックな作品を発表し続けている福本弥生先生。現在の制作テーマ、表現のための技法や工夫、近作について、ギャラリー一枚の繪での初めての個展に向けてのメッセージなどを伺いました。

福本弥生先生

静物画を描き続けて

Q.メインモチーフとして、静物画を描き続けていらっしゃいますね。
福本:私は対象を目の前にして制作するスタイルを取っています。外で制作することも心地良くて好きなのですが、圧倒的な存在としてある風景は自分の表現にすることが難しいと感じる一方で、静物画では自身の思うように構成でき、落ち着いて制作できるため、静物画をメインに制作しています。
大作では古びたものの時を経た美しさを描いているのですが、小品では花や果物をメインとして描いています。特に花は時間の経過により形や色が変化するため難しいのですが、写真ではなかなか写し取れない花の美しさを、そしてそこに宿る命の輝きを永遠に描き留めたいと思っています。

「命の輝き」をテーマに

Q.現在の制作テーマと、それを表現するためにお使いの技法、個々のモチーフの選び方、配置や構成についてのお考えをお聞かせください。
福本:現在の制作テーマは「命の輝き」です。時を経てきたものたち、また命あるものたちの最も美しい姿を永遠に描き留めることができるよう、スポットライトを当ててその美しさが最大限発揮できるようにライティングして描いているのですが、光に照らされたものの美しさが際立つよう、そして光と影のドラマチックな表現を効果的に見せるため、背景を暗く、時には深遠な闇として描いています。昨年からはより暖かな光の表現を求めて、蝋燭の炎を取り入れることにも挑戦しています。
また、「時」をテーマとしているために時計を、アンティークのテーブルや天秤や様々なモチーフでは時を経てきたものの美しさを、大作では鳥の一生をモチーフとして生命の輪廻の神秘を描きたいと思っていて、シンプルな構成の中に力強いイメージが描ければと思っています。
花屋さんの美しい花も素敵ですが、庭に咲く花の自然な色や形の美しさに惹かれるので、描く花の多くは自宅の庭に咲く花々です。果物も、整った色や形のものよりは、自然な形や色彩に惹かれるので、畑で育った苺や蜜柑なども描きますが、ラ・フランスのように1つひとつ個性的な形の果物も大好きです。
花や果物はそのものの美しさを客観的に描いているということもありますが、そこに人を投影して描くこともあります。ふたつのモチーフは二人の人、その関係性を描くことが楽しいです。

光と闇に浮かびあがるドラマ

Q.近作について
福本:「ラ・フランスのある静物」-昨年から大作に炎のあるキャンドルを描いています。照明の人工的な光ではなく、自然な暖かな色の蝋燭の炎に照らされた命の輝きを描き出したいと考えています。この作品では大作に登場するキャンドルや、時を表現する懐中時計、モチーフの経てきた時の物語を連想させる本と、お気に入りのラ・フランスを集めて描いています。

「花の色は(紫陽花)」-自宅に咲いた様々な色や形の紫陽花を描いています。大きな額の西洋紫陽花や、中心に小さな粒状の花が集まる額紫陽花など、多様な種類の紫陽花の多彩な表情や、ひとつの花の中でも豊かな色の変化がある紫陽花の花色に惹かれて繰り返し描いています。
「花の色はうつりにけりな…」の和歌に描かれたのは、女性の若く美しい時が永遠ではなく移ろいやすいという有り様ですが、花の色は永遠ではなく移ろいやすいからこそ、命の儚さだけではなくその美しさが際立つような気がしています。
花に添えた手紙には何が書いてあるのか分からないように描いていますが、女性を美しく飾る真珠の首飾りを合わせることで何らかのドラマを感じて楽しんでいただければ嬉しいです。

「水仙」-自宅に咲いた様々な種類の水仙の、美しい立ち姿に惹かれて描きました。色や形の異なる個性豊かな水仙の花、それぞれが人の顔のようにも見える花々のコラボレーションによる多様な表情の面白さを感じていただければ幸いです。また、細く真っすぐな茎から大きく咲く、光を通すほど繊細で可憐な花弁や生命力豊かな鮮やかな色彩から力がもらえるような作品になればと思いました。

「ふたつの果実(ラ・フランス)」-二つの果実を描く時は、二人の人を想い描きます。ひとつとして同じもののない、一つひとつ個性豊かなラ・フランスの色や形は多様な個性の人々を思わせます。西洋風の陶器のプレートに盛ったシンプルな構成で描きました。

「苺のある静物」-畑に実った苺たちを描きました。小さな赤い実と鮮やかな黄緑色の額の色彩の取り合わせが一層美しく見えるよう、深い闇を背景として、ガラスや白いレース、金色の懐中時計など多様な素材のモチーフを合わせて、シンプルで小さい画面の中にも豊かな表情を生むよう構成を工夫しました。美味しそう!と感じていただければ嬉しいです。

銀座での初個展に向けて

Q.今回の個展に向けてメッセージをお願いします。
福本:これまで地元広島の百貨店での3度の個展、また上野や愛媛の百貨店で個展開催させて頂きましたが、いつか銀座の画廊で個展をしてみたいという夢がありました。その夢が叶い、出品作品はその時々で美しいと感じたものを、持てる力の全てを使って描いています。絵を愛する多くの方との出会いや、多くの学びがあることを楽しみにしています。

◎福本弥生 ふくもと・やよい
広島県に生まれる
2006 広島大学教育学部生涯活動教育系造形芸術系コース卒業
2007 光風会展初出品入選(以後毎年出品)
   日展初出品入選(以後毎年入選)
2008 光風会展光風賞
2012 光風会展会友賞
2014 光風会展会員賞
   公募団体ベストセレクション美術展出品
2018 光風会展辻永記念賞
2021 光風会展T氏会員賞
2023 日展特選
2024 光風会展SOMPO美術館賞
現在 日展会友 光風会会員 いしがき会 桐美会
   広島市立基町高等学校嘱託講師(美術)