Spotlight-画家インタビュー 羽倉恭子Pickup

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雪の中でも赤々と咲く椿、爛漫の春を謳歌する桜、夏の野のあざみ、秋の小菊など、四季折々の花をライフワークとして描き続けている羽倉恭子先生。モチーフを花に決めたきっかけ、花を描く時に大切にしていること、近作について、2026年新春に開催される個展に向けてのメッセージなどを伺いました。

羽倉恭子先生

自然と四季の花を師として

Q.ずっと花を描き続けてこられて、今の想いをお聞かせください。
羽倉:今あらためて思うのは、私の師は自然、そしてそこに咲く四季の花々。「美しい地球よ、永遠であれ」と願って描いています。
長い間描き続けていますが、花が空気感を教えてくれますので、悩んで描くということはありませんでした。

花をライフワークに決めた時

Q.長年のキャリアの中で転機になったことはありますか?
羽倉:たまに出かけていたデッサン会で、画廊喫茶の方からお声がかかり、初めて人前で絵を飾らせていただきました。風景、人物、静物、すべてのモチーフを発表しました。最終日、会場を見回して、「私はこれからは、花に絞って描いていこう」と心に決めた瞬間がありました。その時の感情、自分の立ち位置など、今もはっきりと記憶に残っています。
絵を始めて10年が過ぎ、都内の画廊で初個展を開きました。ある日、帰り際に老紳士に声をかけられ、「君は成功するよ」と言ってもらえたことも、良き思い出です。

出逢いの悦びをキャンバスに

Q.花を描く時に、大事にされていることは?
羽倉:四季を歩く。花に逢いに行く。自然の中に身を置く。風を感じる。そして悦びをキャンバスに写すことです。
今でも散歩しながら雑草をとったり、自転車で野原を出かけたりしながら、自宅のアトリエで描いています。

Q.近作について
羽倉:「小菊」-道端にこぼれるように咲く「小菊の風情」がいいな、と初めて描いた小品から80号の大作まで、小菊は私にとって大切なモチーフです。

「春の雪」-散歩の道すがら、見事に咲く椿花。大きな木の下には美しい形のまま花が落ちています。その光景がとても好きでした。

「野の花」-野の花に逢いたくて、信州方面によく出かけていました。道端に野アザミやほたる袋が顔を出していると心が躍りました。

「夜桜」 -桜の花もずっと私をとりこにしてきました。描き始めの頃、桜色を表現するには夜でなくてはとベランダから夜桜を描いたりしました。

「花散歩」-紫色の小花は花だいこん。葉の色どりも美しく、心地よい風情です。

「春光・花水木」-春の始まりの頃、細い枝に薄桃色の花が咲いています。「花水木」という名も美しいです。

個展に向けて

Q.今回の個展に向けてメッセージをお願いします。
羽倉:ギャラリー一枚の繪で5年ぶりの個展を開催します。花々の油絵を主に、水彩画、野の花のスケッチ等を発表します。新春のギャラリーへぜひお立ち寄りください。

※より詳しいインタビューは、『一枚の繪』2025-26年12・1月号をご覧ください。

◎羽倉恭子 羽倉恭子
千葉県に生まれる
1987 朱葉会展船岡賞
1988 上野の森美術館大賞展入選
1991 朱葉会展、千葉県展奨励賞
1996 朱葉会展岩村賞
1997 現代洋画精鋭選抜展銅賞(’98)
1999 東光展初出品ホルベイン賞(’03佳作賞)
   花の美術大賞展入選
2000 現代洋画精鋭選抜展入選
2003 東光会佳作賞
現在 千葉県美術会会員 絵画教室「アトリエ花」主宰
   個展多数